食育だより

15 2018.9

川上さんの料理教室 第3回目(シーズン2)


 夏の暑さも和らぎ、季節の移り変わりが感じられる中、約二ヶ月ぶりに参加者の元気な姿が集まりました。今年の夏も大変暑く、冷たい食べ物や飲み物がすすみましたね。特に夏といえばアイスクリームやカキ氷、炭酸水や甘い飲み物が美味しくてたまりません。しかし、どんなに良い物でも「食べすぎ」「飲みすぎ」には気をつけたいところです。本日は皆さんの大好きな甘い物の代表である『「砂糖」と健康』について学びました。
(写真は試食の小豆かぼちゃです。)


♪料理教室で大切にしている4つのこと♪



1、土地の物・季節の物
2、主食と副食の割合(穀物主義、歯の割合)
3、陰陽の調和をはかる(食材を選ぶ、調理の時、食べ合わせ)
4、噛む(唾液の働き)
(詳しい内容は前々回ブログの中段あたりに記載しています)
こちらよりご覧ください→川上さんの料理教室 第1回目(シーズン2)より


♪本日のテーマ♪


砂糖や化学物質について
「砂糖や化学物質を使わない食事やおやつの大切さ、小豆かぼちゃの作り方」



♪本日の参加者の感想♪


・お砂糖について、加工工程の内容やそれらが体にどのように影響するかなど、普段気にせず食べている事を考えさせられる内容でした。「甘い物がやめられない」、仕組みがある事を知り、理解する事が出来ました。この教室に通い、体が変わっていくのを実感しています。
・生活の中で何度か砂糖断ちを試みるも、上手くいかずモヤモヤしている中で、本日の話は私の人生を変えられるのではないか!?と思うくらい貴重なものでした。本気で取り組んで、失敗してもまた再度やってみる…。その繰り返しで、体も心も変えていこうと思います。
・毎回、料理教室を終えて家へ帰ると「今日は何のお勉強してきたの?」と子ども達から聞かれます。今日は早速、教えていただいた小豆かぼちゃを作ってみたいと思います。
・最近、自分自身も子どもも甘い物を食べることが多くなってきていたので、甘いものの代わりに小豆かぼちゃを試してみたいと思いました。どんな変化があるか楽しみです。
・参加回数が増えるにつれて、質問も徐々に出来てきて、疑問や不安が解消され、充実した学びの場となっています。
・小豆かぼちゃを以前、他の方のレシピを見て作り、1回目は美味しく出来たが、2回目は美味しく出来ませんでした。今回、直接習うことが出来、しっかりと人から学ぶ事の大切さを感じています。


♪最後に♪


本日の内容は砂糖が体の中でどのように分解され、体にどのような影響を与えるかを学びました。多くの方は「疲れたときに甘いもの」を食べるかと思います。しかし、なぜ疲れたときに「甘いもの」なのでしょうか。それは、糖を摂取する事で急激に血糖値が上がり、一度落ちかけた体のギアを再上昇させることで、「疲れがとんだ」となっているからです。しかし、体内では再上昇の元である血糖値を下げる働きが起きています。また、糖が体内に入ると分解するために自律神経を整えるビタミンB群とミネラルが使われます。ここでお伝えしたい事は「砂糖がダメ」ということではなく、人間の情緒に大きな影響を与えているという事です。継続的に砂糖を取り続けるとビタミンやミネラルは消費されると同時に甘いもの(砂糖以外の糖類全般)が口に入るたびに、すい臓からは血糖値を下げようとインスリンが出ます。継続的に摂るということは血糖値の上げ下げ活発に行なわれ、血糖値が上昇している時は調子はいいですが、下がるともう一度血糖値を保つために甘いものを食べるかアドレナリンを出すかになります。血糖値の上下運動が激しくなると神経過敏になったり、アドレナリンが出ている状態ではイライラしたりと結果的に人間の情緒に影響を与えることにつながります。糖は私たちの体にはなくてはならない成分です。しかし、食物の中にある糖とお楽しみのお菓子に使われる砂糖の糖では体に与える影響は変わってきます。料理教室の途中ではそのことが詳しく書かれている大沢博氏の「心と病と低血糖症」という本が紹介されました。中学生の子どもを持つお母さんや一人暮らしをした女性の体験などたくさんの体験事例が出ています。今は手軽にコンビニやスーパーのお惣菜、カップラーメンや菓子パンと様々な種類の食べ物がありますが、そのような物が心と体にどのような影響を及ぼしているかが詳しく書かれています。
イライラしたり、落ち込んだりという情緒の不安定さは、その人の性格ではなくて食べ物から来ているものなのかもしれませんね。


♪紹介された「心と病の低血糖症」の本♪



♪次回の予定♪


10月13日(土)「食養生…食べて健康になること、自然に病気が良くなること、食養ひじきの作り方」